看護師による糖尿病療養指導の現場から

2015/12/28
今日は、果物と糖尿病の関係についてお話します。

果物には、果糖が含まれるため血糖値が上がりやすい。という話を聞いた事があるかもしれませんね。たしかに患者さんから「果物を食べたらこんなに血糖値が上がったよ!」というお話を聞く事があるのは事実です。

しかし、食べてはいけない食品ではなく、上手く食べ方を工夫することが大切です。
果物にも良い面が沢山あります。
果物には、たくさんの栄養成分と食物繊維が含まれているのです。
そのため、糖尿病の患者さんも、1日に適量の果物を摂る事が推奨されています。

果物には、ビタミンCやカリウム、食物繊維が沢山含まれており、エネルギー制限をしていると、不足しやすい必要な栄養素を効率よく摂ることができます。

みかんなら2個、りんごなら半分が、80kcalの目安で、1日に必要であるとされています。

基本的には、エネルギーが沢山必要な朝に食べる事がすすめられています。 血糖値を下げるお薬を飲まれている方や、インスリンの注射をされている方は、食事の後にデザートとして食べることがおすすめです。 空腹感がお辛く感じる方は、間食のおやつに果物を食べる事が良い場合もありますので、果物の摂り方について心配な方はお気軽にご相談ください。 食べる時間や量について患者さんと一緒に考え、果物をおいしく食べていただけたら嬉しいです。

みなさま、よいお年をお迎え下さいね。
今年も一年、ありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。
2015/12/14
高血糖と脂質異常症の関係について
糖尿病患者さんの40〜60%の方は高血圧があるといわれています。
また、20〜50%の方に脂質異常症がある事もわかっています。
今日は、血糖値が高い事と、高血圧や脂質異常症がどう関係しているのかをお話したいと思います。

糖尿病患者さんが高血圧になりやすい理由
・高血糖状態にあると、体内の細胞と血管の水分量の調節が行われ、水分が細胞内から細胞外に出てくるという現象が起こります
・腎臓からの水分の吸収が増えて体液の量が増えます
→これらの事から、体液が増えることにより、血圧が上がりやすくなります。

肥満と血圧の関係
・肥満がある場合には、交感神経が緊張し、血圧を上げるホルモンが多く分泌されるため血圧が上がりやすくなります。

腎臓の機能と血圧の関係
・腎臓の機能が低下してくると、腎臓から血圧を上げるホルモンが分泌されるため血圧が上がりやすくなります。

脂質異常症に繋がる理由
ブドウ糖がエネルギーとして使われなくなると血液中に糖分が多い状態になりますよね。
有り余った分の糖分は、肝臓で中性脂肪とコレステロールの材料になります。

結果・・・
・中性脂肪を多く含むVLDLというものが血中に運ばれる
・小型化したLDLが増える
・HDLコレステロール(肝臓に戻す働きのある善玉コレステロール)が減る

この状態の事を脂質異常症と呼びます。
2型糖尿病患者さんの心筋梗塞などの合併症を起こすリスクを上げてしまう、最も大きな要因となるのは脂質異常症(特に小型化されたLDLが多い)と考えられています。

そのため、高値のまま放置しておく事はせず、経過を見ていく事が重要です。
当院では、採血で毎回LDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪の確認をさせていただいておりますので、1度ご自身の結果をチェックしてみてくださいね。
2015/12/8
今日は、年末年始に向けてのお話をしたいと思います。
この時期はどうしても体重やHbA1Cの数値が上がりやすくなります。外来でも「年末年始はお食事や、人との集まりを楽しみながらも、すこーしだけ、頭の片隅に置いておいてくださいね」とお話をさせていただく時期となりました。

今日は、そんな年末年始に向けて、血糖値、体重に大きく関係する食事についてポイントをお話ししたいと思います。

@外食になっても野菜から
「野菜→おかず→主食」の順番食べの効果はみなさんもうご存知ですよね。せっかくの外食を楽しみたい!減らすのが難しい時は、野菜を多めに摂る事で吸収を抑えましょう!

Aトータルで考える
イベントごとがあると、どうしても1度に沢山の量を食べてしまう事もありますよね。そんな日は、「夜は少なめに」や「前後の日を少し控えめに」など、前後の食事で調整ができれば問題なしです。
せっかくの集まりの日には、楽しみたいですものね!

Bお店選び
お勧めは鍋料理です。外食は、脂が多い、野菜が少ない、味付けが濃いという特徴があります。お鍋にすると、野菜のボリュームが減り、野菜やきのこ類など、食物繊維やビタミンをたくさんとる事ができて、カロリー(エネルギー)量も低いのでおすすめです。

Cお雑煮やお節料理は量や時間に気をつける
糖尿病の患者さんだからと言って、食べてはいけない物はありませんので、お雑煮、お節料理など、ご家族の方と楽しまれることは全く問題がありません。
ただ、味付けに、糖分、塩分がたくさん使われている事や、おもちの食べ過ぎによっては、知らないうちにご飯何倍分もの炭水化物量を摂ってしまう事があります。

また、夜更かしの時間に「ながら食べ」をする事も、余分にエネルギーを摂る事、吸収率が高いため体重が増えてしまう要因となります。
食べる量と時間だけは、少し注意して、素敵な年末年始をお過ごしくださいね!
2015/11/30
今日は、糖尿病患者さんに起こる可能性のある合併症の1つ「自律神経障害」についてお話します。血糖値が高い状態が続くことによって起こる糖尿病神経障害では、自律神経も障害されます。

自律神経とは交感神経と副交感神経のことをいい、その両方が全身の臓器に関係しており、身体の環境を維持、調整しています。

自律神経障害は少しずつ進行するため最初は症状が出ず、気づかないことがあります。しかし、ある程度まで障害が進行すると一部の臓器の不快な症状が現れ、さらに進行すると生活に支障が出るほどまでになります。

自律神経は大きく、心臓、血管系、消化器系、泌尿器系、生殖器系、体温調節(発汗)系があり、それぞれの症状は立ちくらみ、失神(起立性低血圧)などの循環器症状、腹部膨満感、吐き気・嘔吐、便秘、下痢などの消化器症状、残尿感や勃起障害、発汗異常(上半身の汗が増える・下半身の汗が減る)などを引き起こします。

特に動悸・眩暈・立ちくらみ・便秘などの症状の訴えが多く聞かれます。これらの症状を防ぐ事は、やはり安定した血糖コントロールが重要です。症状が気になる方は、心電図の検査をする事や、症状を和らげるためのお薬など使う事で、緩和させることが可能ですので、お気軽にご相談ください。
2015/11/24
今日は、最近特に高齢者の方に対して心配されている、「サルコペニア」についてお話します。
サルコペニアとは、全身の骨、筋肉量の低下を認める事によって、日常的な生活に支障をきたしてしまう症候群の事です。
下記の情報から診断がされます。
@筋肉量の減少A筋力低下B身体機能の低下

サルコペニアの原因の1つとして、食事摂取量が減る事による「痩せ」が問題視されており、筋肉量の低下を防ぐため、ご高齢の方は成人よりも多くのたんぱく質摂取量が推奨されています。加齢に伴う影響が最も多い事は事実ですが、それに合わせて、動かない、歩かない→食事摂取量低下→筋肉量の減少というように悪循環になってしまいます。

つまり、できるだけ介護が必要とならないようにするためには、
@たんぱく質量を意識した食事でエネルギーが不足しないよう食事を摂る。
A可能な範囲で、ご自身で身の回りの事をする。
Bストレッチなど、負担が少なく続けられる運動をこまめに行う。

これらのことを意識する事が重要です。特に糖尿病患者さんは、糖尿病でない方と比べ骨折しやすい事もあり、特に転倒などを防ぐための運動が必要です。 当院でも骨密度測定が行えます。運動療法についての相談等、お気軽にお声かけくださいね。
2015/11/17
糖尿病足病変については、今までにも何度かお話させていただきました。
今日は、糖尿病足病変を予防するための「足のトラブルを防ぐための靴選び」についてご紹介します。

靴を選ぶときのポイント
・足の浮腫みに対応できる紐や、ファスナーがついている
・つま先はオブリーク型(つま先の形が丸くなっているもの)で指先に余裕があり、踵はしっかりしていること
・足入れがしやすく、摩擦が出ないように縫い目の少ない物
・インソールがセットされていて調整可能なもの
・素材は通気性がよく、ストレッチなどの調整に対応できるもの
・修理やメンテナンスができるもの

以上のものが、糖尿病患者さんにあっている靴です。

知っていて頂きたいことは「緩い靴、少し大きめの楽な靴」=足に優しい靴とは限らないという事です。歩く時の姿勢も、長い年月付き合っていくものですので、筋肉や骨の形に影響が出ます。このことからも歩き方に繋がる靴選びはとても重要です。

「足にあった靴」の選び方は患者さんそれぞれに足の形も歩き方も違うため難しいですね。必要な時は理学療法士やシューフィッターに相談をし、足に負担の少ない靴選び、インソール作成が行われる場合もあります。足に合った靴を形成してくれるシューフィッターさんがいる百貨店もありますので、気になる方は1度ご相談なさってみてくださいね。
2015/11/9
飲酒と血糖値の関係について

今日は、飲酒習慣のある患者さんに知っていただきたい事をお話します。「お酒を控えてみてくださいね」と言われたことがある患者さんも多いと思いますが、飲酒によってどのような影響があるのか、まとめてみたいと思います。

糖尿病治療や合併症予防への悪影響
@アルコールは1gで約7kcal→エネルギーの過剰摂取に繋がる
Aインスリン作用の低下やインスリン分泌の抑制を招く
B糖新生を抑制する→低血糖を起こす可能性がある
C中性脂肪を増加させる
D肝障害、膵炎、高尿酸血症などの発症、増悪につながる
E食欲増進、酔いにより食事療法が難しくなる
以上のことが「飲み過ぎには注意しましょうね。」と言われる理由です。

もう少しわかりやすく書くと・・
・意外とカロリーが多い
・インスリンが効きづらくなる
・糖を作りだす機能が働かず低血糖になりやすい
・中性脂肪の値が上がる
・肝臓の炎症に繋がる
・酔いにより、食べ過ぎ飲み過ぎ「ま、いっか」が増える

決して飲んではいけない物ではありませんので、上記の事を頭の隅に置いて、ご自身でできる工夫を考えていけたらいいですね。

具体的な方法として・・
@週に2日は休肝日をつくる
A糖質の少ないお酒を選ぶ
Bおつまみは豆腐・枝豆・お魚などを選び油の多い物を避ける

などがあります。糖質の含まれないお酒として有名なのは蒸留酒といわれる焼酎、ウイスキーなどです。血糖値への影響を考えると蒸留酒の選択はおすすめですが、アルコールには栄養素は含まれないけどカロリーはあること。お酒と一緒に食べるおつまみに注意する事を覚えておいてくださいね(*^^*)
2015/11/2
今週のQ&Aです。

Q.女性ホルモンって血糖値に関係するんですか?

A.
月経周期に関係のあるホルモンの影響で、血糖値が変化することがあります。しかし、これには個人差があり、あまり影響のない方もおられます。血糖値が上がる時期は、排卵してから生理がくるまでの間です。基礎体温で言えば、高温期の時期です。

生理が来る前には、月経前の症状が出る方も少なくないため、それに伴う体調不良により運動量の減少や、ストレスによる食欲増進などもあわさると、生理前は、なおさら血糖値は上昇しやすく不安定になりやすい時期となります。

インスリン注射をしている患者さんの中には、血糖値の上昇に合わせて注射の単位数を増やして自己調整される方がおられます。月経周期に合わせてインスリン量の調整を行うためのSMBG(血糖自己測定)ノートや、基礎体温をつけることでご自身の血糖値と月経周期の関係を知っておくことはとても大切です。

これらから得られる情報から、血糖値を安定させる事ができるよう様々な改善策をたてることができます。月経周期の関係で、血糖値が不安定だと感じておられる方や、生理の前の体調が悪く血糖値に影響していそうだと思われる方はお気軽にご相談くださいね。
2015/10/26
今週のQ&Aです。

Q.1日2食はどうしてダメなのですか?規則正しければいいのですか?

A.
患者さんの中には、お仕事の都合などで、1日3食、決まった時間に摂る事が難しい方は少なくありません。1日3食を規則正しく食べることで、血糖値の上下の波を安定させることができます。

では1日2食、朝と昼のみという患者さんは、何故いけないのでしょうか。ある患者さんに、朝ごはんとお昼ごはんを少し遅い時間に食べて夜ご飯は食べないで寝る方が体重が減って良いです、という方がいらっしゃいました。

もちろん、生活スタイルも患者さんそれぞれにあって、それで体重が減り体調がよい。という事であれば、無理に1日3食にしてくださいということは言っておりません。ですが、1日2食よりも3食にする方が良いとされる理由があるため、本日はそのことについてお話させていただきます。

1日2食よりも3食にすべき理由
摂取する炭水化物量が増える→血糖値の上昇に関与する
1日に必要なカロリーの中で、バランスよく栄養素を摂るために炭水化物を摂る量の目安が決まっています。その炭水化物を2食にすると、おのずと1食の炭水化物量は増えます。つまり、1度の食事ごとの血糖値は上昇しやすくなります。

では、炭水化物をあまり摂らなければいいのでは?と思うかもしれませんが、炭水化物を減らす=満足感が得られない=食べ過ぎることに繋がることや、1日の必要摂取カロリーを満たすことが出来ずに、筋肉を分解して、脂肪の割合の多い、痩せにくい体にしてしまう事も考えられます。

つまり、1日2食にすることで
@血糖値の急上昇・食後高血糖になりやすい
A空腹感による食べ過ぎに繋がる
B1日の摂取カロリーが足りなくなり脂肪の多い燃焼しにくい体になりやすい

これらの事が、1日3食、食べましょうと言われている理由になります。
みなさんも、是非1度、毎日の食事の回数、時間について振り返ってみてくださいね。
2015/10/20
今週のQ&Aです。

Q.糖尿病と神経って関係あるんですか?

A.
糖尿病の合併症の1つに、糖尿病性神経障害があり、血糖値と、神経には関わりがあります。
神経障害は、糖尿病の合併症の中でも比較的早く症状が出てくるもので、足の違和感や、痺れ、痛みを感じる患者さんがおられます。特に、初期に出やすい症状は、足の先がじーんとする、ピリピリする、歩いた時に足の裏に紙が貼りついた感じがする。こむら返りがある。などです。
足の違和感が気になった時は、神経障害の検査をする事も出来ますので、お気軽にご相談くださいね。
2015/10/13
今週のQ&Aです。

Q.尿中アルブミンってなんですか?

今回は、糖尿病合併症の1つの糖尿病性腎症についてお話します。検査の数値をご説明する際に、私達看護師から患者さんに「尿中アルブミン」の結果についてお話する事があります。

A.
尿中アルブミンとは、腎臓に負荷がかかりすぎた結果、尿の中に出てくるたんぱく質です。つまり、腎臓の機能の指標となる検査の値です。

たんぱく質は、重要な栄養源であり、本来なら尿に出てくることはありませんが、腎臓がダメージを受けることにより、大切なアルブミンが、尿と共に、体外に出てしまうという状態になります。そのため経過を見ながら腎臓の機能をチェックしていく必要があります。

尿検査では、蛋白が(−)である状態の時から、尿中アルブミンは検出する事が可能です。
つまり、尿にたんぱく質がたくさん漏れ出てきてしまう前の段階で腎臓の変化に気づくことが出来ます。それにより、早期の時期から血糖コントロール、血圧コントロール、体重管理を行う事により、患者さんの腎臓を守る事ができます。

尿中アルブミンの検査について説明の際には、この段階で腎臓が悪くなっている状態ではなく、今、治療を見直すことで、腎臓の負担を軽減できれば、この数値は改善する段階だということをお伝えしています。

尿中アルブミンの経過を見ながら、改めて、腎臓を守るためにどうしていけばよいかを一緒に考えていきたいなと思います。
2015/10/5
今週のQ&Aです。

Q.インスリン注射を始めたら一生やめられないのですか?

2型糖尿病の患者さんは、血糖値がとても高い状態が続くと、膵臓が疲れてしまいインスリンを出す力が弱くなる。(糖毒性)という状態が起こります。
この状態の患者さんには、膵臓を少し休めてあげるためにも、インスリン注射を始めましょうか。と看護師からご相談する事があります。その時に多いのがこのご質問です。

A.
糖尿病には大きく分けて1型と2型があり、1型糖尿病患者さんのインスリン注射は基本的にやめることはできません。2型糖尿病患者さんで、ご自身の膵臓からインスリンが分泌されている患者さんの場合、インスリン注射が始まった後、血糖値が改善されてきたらインスリン注射を終了される患者さんもおられます。

注射で外からインスリンを取り入れる事で血糖値が下がれば、膵臓の負担を減らす事が期待できます。結果、患者さんの膵臓の力を守る事ができ、一度血糖値を下げる事でご自身の膵臓から分泌されるインスリンの効きが良くなれば、状態を見ながらインスリン注射の量を減らすことができます。そして場合によってはインスリン注射を終了する事を検討していきます。

インスリン注射を始める事をお勧めするのは、始めるのが早ければ早いほど、膵臓の力が守られるという重要な意味があるためです。決して「重症だからインスリンの注射が始まる」わけではなく「膵臓を守るために今、インスリン注射が必要な時期」だからという事が患者さんに伝わっていれば嬉しいなと思います。
2015/9/24
今日のQ&Aをご紹介したいと思います。

Q.「低血糖は危険」と言われましたが血糖値は低い方がいいのではないのですか?

A.
人の血糖値は高くなり過ぎないように、低くなり過ぎないように、ホルモンによって調整されています。血糖値のコントロールがうまくできない状態が糖尿病患者さんですので、お薬を使用されていればなおさら、血糖値は低すぎる値まで下がってしまう事があります。

重症低血糖を治療せずに放置しておくと、脳や全身の細胞に糖がまわらず意識がなくなり倒れてしまいます。(昏睡)

そのような状態を放っておくと、重い脳障害を起こし、死に至る事もあります。 冷や汗や、動悸程度の低血糖発作には重症感はないのですが、小さな低血糖を繰りかえすことは、ストレス状態をうみ、動脈硬化を進展させます。

軽い低血糖であっても繰り返すことにより合併症を進行させるため、低血糖を起こさないよう対策を考える事はとても大切です。 合併症を進行させてしまう要因となるため、患者さんには、低血糖の有無を確認し、できるだけ低血糖症状を起こさずに、HbA1cを適正な数値を目指せるよう患者さんとお話をさせていただいております。 血糖値を下げるお薬や、インスリン注射をしている患者さんは特に、低血糖症状が起きる可能性を考えて、対処法としてジュースやブドウ糖を摂取する事を覚えておいてくださいね。
2015/9/14
今日は、皆さんがよく耳にする言葉である「インスリン」についてお話します。
食事から摂り入れた食べものは消化吸収され、ブドウ糖と呼ばれる小さな形となり血液中に移動します。この血液中に糖が増えた状態を「血糖値が上がる」と表現します。

血糖値は、70-140mg/dlの範囲になるように常に様々なホルモンによってコントロールしています。
このホルモンのうち、血糖値を下げる働きのあるホルモンがインスリンです。
インスリンの働きはただ血糖値を下げるというだけではありません。

次にインスリンの作用についてお伝えいたします。
@血液中のブドウ糖を肝臓や筋肉などの細胞内に取り込ませエネルギーとして利用する。
Aブドウ糖を肝臓や筋肉でグリコーゲンに変えて、エネルギー源として蓄える。
B肝臓でグリコーゲン(ブドウ糖を蓄えておくため形を変えて保存している)からブドウ糖への分解や、新たにブドウ糖を作る事(糖新生)を抑えてくれる。

これらの作用の結果、血液中のブドウ糖の数が減る、調整する事ができるという事から、「血糖値を下げるためにはインスリンが効きやすい状態にすることが大切」と言われているのですね。
ご自身でインスリンを出すことが出来ている方も、注射でインスリンを補充している方も、これらの働きを知って、普段から血糖値について目を向けていただけたら嬉しいなと思います。
2015/9/7
今日は、日ごろ、診察中に患者さんからご質問されることについてお話したいと思います。

Q.採血する事を忘れていて、ついうっかり朝食を食べてしまいます。
 ご飯を食べないで来ないとダメですか?


A.
採血で調べる項目の中には、食事を摂っても値が変わらない物と、少しでも食事を摂ると変わってしまうものがありますが、当院では、食事の時間と内容を患者さんにお聞きして、それをふまえた上で数値の説明をさせていただいております。
そのため、無理に空腹状態での採血をお願いすることはしておりません。

食事によって値が変わってしまう検査は、血糖値、中性脂肪、Cペプチドなどがあります。
HbA1cや総コレステロール、HDLコレステロール、LDLコレステロールなど、その他多くの項目は食事を摂っても値があまり変わる事はありません。

みなさん一度は「ご飯を摂らないで来てくださいね」と良く説明されたことがあると思いますが、その時には空腹時の血液の状態で、検査が必要な時です。
つまり「糖分やたんぱく質、脂肪分など、カロリーが含まれる食べ物」を食べないで来てくださいね。という意味を指しています。

そのため、食事はしていないと思っていても、飴やジュース、スポーツドリンクなどは数値に影響してしまい正しい数値が測定できないので「空腹で来てくださいね」と言われた時は、水、お茶以外の物は召し上がらないように注意して下さいね。

空腹時採血とは基本的に前日の夕食を21:00までに終え、その後は採血まで、何も食べず、水やお茶以外の飲み物も飲まずに行う採血の事を言います。
毎回でなくて良いので、いつも食事をして来られる患者さんは、時々空腹時の血液状態の結果を見られてもいいかもしれませんね。是非、ご自身で確認してみてください。
2015/8/31
糖尿病網膜症の治療について

今日は合併症についてのお話をします。
みなさんは「血糖値が高い状態が続くと目が悪くなる」という話を聞いたことがありますか?

それは、糖尿病網膜症という合併症の1つです。 糖尿病網膜症とは、糖尿病が原因で目の中の網膜という組織が障害を受け、視力が低下する病気です。

目の血管の血流が滞り、血液が流れなくなると、他の道から血流を通そうとするために新しい血管を造りだそうとする(増殖因子)と呼ばれるものがでてきます。

治療は、出血状態、段階によって変わってきますが、その(増殖因子)を、食い止める事で、新しい血管が増えるのを抑え、結果、新しく作りだされた弱い血管からの出血を防ぐために行われるのが光凝固療法です。

この治療は(増殖因子)を抑えるための治療であり、網膜症を治すための治療ではありませんので、治療をしながら血糖コントロールをしていく事が大切です。

しかし早めの治療と、血糖値をコントロールする事の必要性に気づけることがとても重要ですので、気づいたのが今でよかった。と思えるよう、患者さんには定期的な眼底検査の実施、眼科受診をお願いしております。
早期発見、早期治療で、大切な目を守りましょうね。
2015/8/24
インスリン抵抗性について

患者さんに結果をお伝えする時に、2型糖尿病の患者さんに対して「インスリンは出ているけど、効きにくい状態なんですね」とお話しすることがあります。

2型糖尿病患者さんの血糖値が高くなる要因のひとつに「インスリン抵抗性」があります。

「インスリン抵抗性」とは、今までと変わらずにインスリンが分泌されていても、なぜか血糖値が下がらない、以前と同じ食事をしているのに、血糖値が下がりにくい。というような状態のことを言います。

2型糖尿病の発症には、「インスリン分泌不全」と「インスリン抵抗性」が関わっています。

インスリン分泌が減少する原因は、主に遺伝的要因と言われていますが「インスリン抵抗性」つまりインスリンが効きにくいという状態は、遺伝的要因に合わせて、過食による肥満、運動不足およびストレスなどの環境的要因が加わって起こると考えられています。

「インスリン分泌不全」と「インスリン抵抗性」が、どのくらいの割合で関わっているかは、患者さんそれぞれで違っていますが、インスリンの効きにくい「インスリン抵抗性」に関しては、過食や不規則な食事、慢性的な運動不足、多量の飲酒などによる「肥満」が一番の原因なのです。

このことからも、前回お話したように、運動を行うことによって脂肪の量が減ると、インスリン抵抗性が改善され、インスリンが効きやすい身体を目指すことができる。と言うことになります。

せっかくご自身の膵臓から出ているインスリンを、効きやすい状態にして、膵臓の負担を減らすことは一時的な血糖値の低下を期待できるだけでなく、膵臓の力を守ることにもなり、長期的な血糖コントロールに繋げることができると言えます。
2015/8/17
今日は、運動の効果についてお話ししたいと思います。
運動した方が健康のために良いことはわかっている。という方は多いと思います。
でも何故、運動する事が勧められるのか?ご存知でしょうか。

食事療法は、糖尿病患者さんの治療の基本と言われますが、運動療法も血糖値を改善するためにとても有効な方法です。

運動療法のメリット
@血糖値を下げる
A体重が減る
Bインスリンが効きやすい体になる(インスリン抵抗性改善)

「運動」というと、何十分も歩いたり、走ったり・・と想像される方も多く、構えてしまいやすいのですが、汗をかいて、息を切らすことだけが有効な運動というわけではありません。
1分の筋力トレーニングからでも、繰り返し行う事によって、筋肉への糖の取り込みが行われ上記の効果があるという事がわかっています。

運動習慣がもともとある方は、効果的な運動の時間として20〜30分程度の運動を、週に3回。週に150分以上を意識して行ってみてください。

運動はちょっと・・という方は、1分からの細切れの運動からスタートされてみてはいかがでしょうか。血糖値を下げるお薬を飲んでいる方、低血糖を起こしやすい方や、合併症があるという方は無理な運動は避けなければならない事もありますので、お気軽に看護師までご相談下さい。
2015/8/10
〜食品交換表に基づいたバランスの良い食事〜
前回は摂取カロリーの計算方法についてお話ししました。
今日は、前回標準体重から計算した「160pの方の場合、約1700kcal」を目安に食事を摂るAさんの例で考えてみます。

1700kcalの中で、どんなものをどれだけ食べたらバランスの良い食事と言えるのでしょうか。


*まずは主に主食に含まれる炭水化物の量を考えてみましょう!
炭水化物の量は、1日摂取カロリーの約60%程度摂ります。

Aさん(160p 60s 1日の摂取カロリー1700kcal)の場合
@炭水化物:1700×0.6=1020kcalとなります。
炭水化物は1g 4kcalのため、1日に255gの炭水化物量が目安です。

*次に、おかずに多く含まれる、たんぱく質の量です。
たんぱく質は体重と同じくらいの量を摂ります。(体重1sに対して1.0〜1.2g)

Aたんぱく質:60sの方の場合、約60gとなります。
これはAさんの場合、1日摂取カロリーの約15%程度になります。

*炭水化物、脂質を引いた残りの割合を脂質で摂ります。
Aさんの場合1日の摂取カロリーのだいたい25%を占める事となります。

B脂質:1700×0.26=442kcalの計算から約49g摂りましょうと言う事になります。
(脂質は1g 9kcalのため)

この3つの割合で食べることが、基本的なバランスの良い食事という事になります。

ポイント1:炭水化物は1日カロリー摂取量の約60%
ポイント2:たんぱく質は体重と同じくらいの量(体重1sに対して1.0〜1.2g)
ポイント3:残りの割合を脂質で摂る(20〜25)

炭水化物って何? たんぱく質って何? 脂質って何? どのくらいの量なの?
計算して欲しい!など具体的なご質問はお気軽に看護師荒木までお声かけください。
2015/8/3
1日のエネルギー摂取量を計算してみよう
今日は引き続き食事についてのお話をします。
みなさん、ご自身の1日に必要なカロリーをご存知ですか?
知らないと言う方は、是非1度 以下の方法で計算をしてみてくださいね。

@ご自身の身長(m)×身長(m)×22=をすると標準体重(kg)がわかります。
Aさらに、その数字に30をかけると、その方のだいたいの1日に必要な摂取カロリーを出すことができます。
(活動量が少ない方は×25をして下さい)

例)Aさん 160cm 60kgの方の場合
@1.6(m)×1.6(m)×22=56.32kg(標準体重)
A56.32×30=1689.6 kcal(1日のエネルギー摂取量)

糖尿病の方の食事は、理想的なバランス食であり、決して制限食ではありません。
エネルギー量と、栄養素において調整されたバランス食なのです。

本日お話しした数字を使って次回は「バランスの良い食事」とは何をどのように食べるのかを考えていきたいと思います。
2015/7/27
飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸
今日は、日頃、皆さんが摂取している、脂質の種類についてお話します。
最近よく耳にするのは、バターやお肉の脂(油)がよくない?という話題です。

このように言われている理由は、バターやお肉(牛脂)の脂の種類が「飽和脂肪酸」と言われるものであるためです。 飽和脂肪酸は、常温で固まる特徴があり、摂りすぎると中性脂肪やコレステロールを増加させてしまいます。
そのため、脂質異常症や動脈硬化をまねく危険があると言われています。このことから、飽和脂肪酸であるバターやお肉の脂など、動物性脂質の摂りすぎには注意しましょう。と言われるんですね。

では、一方で、「魚の脂は体にいい」というお話を聞いたことはありませんか?
この理由は、魚に含まれる脂は肉やバターに含まれる脂とは違う「不飽和脂肪酸」という種類の脂であるためです。常温で固まりにくく体内で液体である特徴があり、血中の中性脂肪やコレステロール値を調節する働きがあります。

このように、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸では反対の働きをするといっても良いほど、体に違う影響を与える脂の種類がいくつかあります。魚に含まれる不飽和脂肪酸の一種である、DHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)という脂があります。
どちらも血液をサラサラにする効果があります。DHAもEPAも体内で作り出すことができないため、この2つは食品からしか摂るしかない「必須脂肪酸」と言われます。

脂質の摂り方のポイント
*体にいい脂は不飽和脂肪酸と言われる植物性の脂や、特に青魚に含まれる脂
*オリーブ油、ゴマ油、シソ油、グレープシード油などの植物油に多く含まれている
*不飽和脂肪酸は血液をサラサラにしたり、脳にいい影響を与える
*体の中で作り出すことができないので、食べることで補給しなければいけない
    必須脂肪酸がある
    →さんま、さば、いわしなど青魚に特に豊富に含まれている(DHA EPA)

これらの脂は特に、日頃から意識して食事から摂れるといいですね。
お肉中心の食事をされている方は、1日に1食でも、魚を選ぶようにしてみてはいかがでしょうか。
2015/7/21
運動強度を表すメッツについて
みなさんは、メッツという言葉をお聞きになったことはありますか?
メッツとは身体活動の強さのことで、その運動が安静時の何倍の強度の運動に相当するかを表す単位です。座って安静にしている状態が1メッツ、普通歩行が3メッツというように表現します。

わかりやすくお伝えすると、安静時、つまり横になってテレビを見ている時の1時間で消費するカロリーがありますが、この事を1メッツと呼びます。

この1メッツとは、およそご自身の体重の数字程度となりますので、50sの方が1時間安静にしていても、約50kcalを消費するという事になります。 この安静時の消費カロリー(1メッツ)に対して、その運動がどれくらいハードなものなのかを表すのに用いられるのが、メッツという単位です。

歩くという運動は、横になっている時よりも約3倍の消費カロリーになるので
歩く→3メッツという表現がされます。

寝るより歩く、歩くより走る方が消費カロリーは多くなるのは当然の事に感じるかもしれませんが、意外に家事でも3.5メッツとなり、歩くよりも強度の高い運動となる事もわかっています。

健康のためには、1日3メッツ以上の運動を取り入れることが推奨されています。
是非、メッツを意識して、運動を取り入れてみてくださいね。
2015/7/13
4群点数法〜バランスの良い食事とは〜
バランスの良い食事とは?何をどれだけ食べたらいいの?と思いませんか?
今日は、一日に必要な栄養素を、まんべんなく摂る方法の1つをご紹介します。


この表を見てみると第1群から4群の4つのグループに分かれていますね。
@乳製品・卵
A魚介・肉・ハム等の加工品・豆・豆製品
B野菜・いも・果物
C砂糖・油脂・穀類
そして、@〜C群、各々の中に点数を振り分けてあります。

ポイント1
バランスの良い食事を摂るためには表の@〜Bの中から各3点づつ食べましょう。
特に@〜Bは身体を作るために、必ず必要な栄養素なため一日の中で必ず摂ってほしい食材です。
・@〜Bの内容は重要なので必ず食べる
一日のうちに、@〜B群で9点を摂る
残り11点をC群で摂ることで1日に摂る合計 20点を目標にする

ポイント2
この点数は1点80kcalに計算する事ができます。20点摂る方ですと1日に1600kcalを栄養バランスよく食べることが出来る。という事になります。
点数×80kcalで摂取カロリーがわかる

ポイント3
Cに関しては、エネルギーとなる糖質中心の物が多く、体重を減らしたい人、血糖を抑えたい人はこのCの群の点数を減らせば良いということになります。
体重管理はC群で調整する

この表では、限られた食材のみしかわからないので、「もし他の食材は?」「自分の食べている量がどうなのか知りたい!」という方がおられましたら、食事記録をお願いして確認させていただく事もできます。 看護師 荒木までお気軽にお声かけくださいね。

2015/7/6
糖質制限について
最近は、糖質制限が注目されており、炭水化物をできるだけ食べないようにするという方が当院の患者さんの中にも何人もおられます。 (ここで出てくる糖質とはほぼ炭水化物だと認識していただいて大丈夫です。)

体重や血糖値に影響の出やすい炭水化物を減らすことで、体重が減ったり血糖値をコントロールできるという事で、糖質の量を意識する事はとても重要な事ですね。

しかし、極端に炭水化物を減らすことには心配な事もあります。 主食を減らした分、おかず中心になるため、どうしても、お肉が多くなったり、調味料を使うため知らず知らずに油脂、塩分、糖分を摂りすぎる事が考えられます。また、糖質を減らしすぎると、食後にも関わらず満足感が得られなかったり、エネルギーが足りず身体が疲れやすかったり、頭がぼーっとしたりする事もあります。

1日に120〜130gは、脳が使う糖質の量として必ず摂る必要があります。 そのため極端に糖質を制限する事はせずに、私は患者さんからご相談を受けた時にはご飯の量を少し減らすプチ糖質制限をおすすめしております。

この、脳が必要とする1日糖質120〜130gという量は、ご飯での量でいうと120g×3杯程度です。 つまり、糖質をご飯の量だけで計算すると軽めのご飯1杯は摂っていただく事ができます。 もちろん、調味料や、お野菜の中にも糖質は含まれますが、糖質制限に興味がある方は、まずは主食であるご飯の量をお茶碗に軽く1杯に減らしてみることから始めてみてもいいかもしれませんね。 
糖質制限に対する疑問などあればお気軽にご相談くださいね。
2015/6/29
SGLT2阻害薬について
フォシーガ、スーグラ、ルセフィ、デベルザ、アプルウェイ、カナグル、ジャディアンス

このお薬は、これまでにご紹介した、インスリンの分泌に関係するものとは全く別のもので腎臓に働きかけて、尿に糖を排泄するお薬になります。

人が食事をすると、食べた食物から、栄養素を小腸で吸収し、糖は血管の中へ移動します。 そして、全身を回る血液が腎臓の方へ行き、不要となった老廃物を尿として排泄するという一連の流れがあります。

その時に、血液内のブドウ糖は大切な栄養源の為、尿中に排泄されることのないように、尿細管という管で再吸収しています。そのため、通常は尿に糖が出てくることはなく、ブドウ糖を捨てずに体内に戻ります。 その糖の再吸収に必要なSGLT2の働きを阻害することで、尿に糖を捨てることができるというお薬がSGLT2阻害薬です。

つまり、簡単にお伝えすると、食べた分の糖を、尿に捨てることが出来る薬です。 1日に約70gの糖を排泄することができ、280kcal相当を捨てることが期待できます。 副作用として、尿量が増える事により、倦怠感、ふらつき、血圧低下、陰部の痒みなどがあります。他の血糖を下げるお薬を飲んでいる方は低血糖にも注意が必要です。 脱水症状を防ぐためには、1日に、普段飲んでいる水分よりも500ml以上の水分を摂るようにしてください

何か解らないことがあれば、何でもお気軽にお声かけくださいね。
2015/6/22
リスキミア受動体作動薬
週一回の皮下注射ビデュリオン、バイエッタ、ビクトーザ、リスキミア受容体作動薬がこの種類のお薬で、インスリンと同じように、注射をします。 注射の頻度はそれぞれの薬剤で違い、患者さんのお仕事の都合や、介護の負担軽減など、様々な生活環境がある中で、できるだけ注射回数を減らす方法を選ぶことも可能です。

週一回の皮下注射ビデュリオン  → 週に1回
バイエッタ    →  1日2回
ビクトーザ    →  1日1回
リスキミア受容体作動薬    →  1日1回

膵臓に働いてインスリン分泌を促進するだけでなく、グルカゴンという血糖値を上げるホルモンの分泌を抑える事で血糖値を下げます。 胃の運動を抑えたり、脳の食欲中枢に働くことで、食欲を低下させることができる薬でもあります。 このお薬はインスリンとは全く別のもので、血糖値が高い時にだけインスリンが出るように促してくれるお薬の為、このお薬だけでは低血糖の可能性は少ないと言えます。

食欲を抑えられることは、良い点でもありますが、胃に届いた食物がなかなか消化されずに残りやすい事があり、それにより胃部不快感、悪心、下痢、便秘などの消化器症状が出る事もあります。
特に注射を初めたころはこの症状が出やすいのですが、慣れてくると「食欲が抑えられて良いよ。」と言われる患者さんもおられます。 インスリンを出す力がどの程度あるのかや、体重の程度などにより、このお薬が合っている患者さんがどうかを判断します。
気になる方は、是非1度ご相談くださいね。
2015/6/15
DPP4阻害薬
今日は、数多くある糖尿病のお薬の中で比較的最近使われるようになってきたお薬です。

ご飯を食べて血糖が上がった時には「インスリンを出して!」とインスリン分泌を促進してくれるホルモン(インクレチン)が働きます。 食後、血糖が高くなった時に、この「インスリンを出して!」と促進してくれるホルモン(インクレチン)がたくさんあれば、血糖値は下げることができますよね。
そこで、このDPP4阻害薬というお薬は、インクレチンを壊す酵素をブロックする事によって、インクレチンが減るのを防いでくれるお薬なのです。 つまり、食後血糖の上昇に合わせて、インスリンを出すことができるので、食後血糖を抑える事ができる。という事になります。

このお薬は、無理にインスリンを出させるものではなく、血糖が上がった時にだけ、患者さん自身のインスリンが出るように促すことが出来るお薬です。 その為、低血糖の可能性が低いのが良い点です。 その反面、もともと患者さんのインスリンを出す力が少ない方ですと、効果が少ない場合がありますので、患者さんの出せているインスリンはどのくらいか?という事を定期的にチェックしながら、このお薬を選択させていただいています。 低血糖が少なく、血糖が高い時に合わせて効果があるので食後血糖だけが高い患者さんにピッタリですね。
2015/6/8
今日はαグルコシターゼ阻害薬という種類のお薬についてです。 このお薬は、消化管で二糖類の単糖類への分解を阻害することにより、単糖類であるグルコースの吸収を遅れさせ、食後の血糖値の上昇を抑えます。

わかりやすくお伝えすると、この種類のお薬を飲むことで、食べた物が小さくなって糖が吸収されやすい状態になるのを防ぐ事ができるので、血糖値の急上昇を抑えられるという事になります。

空腹時血糖は高くなく、食後の血糖値が高い人に適しています。 御飯をしっかり噛んで時間をかけて食べることや、野菜から先に食べることも、食後血糖を抑える効果がある事が証明されています。みなさんも、毎日のお食事の時に少し意識してみてくださいね。
2015/6/1
今日はチアゾリジン薬という種類でお薬の名前はというお薬についてお話します。このお薬は、前回のお薬と同様に、肥満傾向にある患者さんに向いているお薬です。インスリンを効きやすくするという効果があります。

副作用として、水分を体に溜め込みやすくなり、体が浮腫みやすくなったり、体重が増えてしまうという方もおられます。 そのため、心不全の患者様にはお使いいただけないお薬になります。

急な体重増加がないか、浮腫んだ感じはないかなど、少し気にしてみるようにしてください。
浮腫みが気になるという患者さんは受診の際にご相談くださいね。
2015/5/25
今日はビグアナイド薬 メトグルコR、メデットR、グリコランR、ジベトスR、ネルビスRという種類のお薬についてお話します。
ビグアナイド薬 メトグルコR、メデットR、グリコランR、ジベトスR、ネルビスRはインスリンを効きやすくして、肝臓から血中に糖が出てくるのを抑える働きがあります。また、腸管では、糖の吸収を抑制し、筋肉では糖の取り込みを促進します。

この薬に適した方は、ご自身のインスリンを出すことはできているのに、そのインスリンを効果的に使う事が出来ていない方、つまり肥満傾向にある患者さんです。

副作用として、下痢や食欲不振、吐き気などの消化器症状や、倦怠感、筋肉痛がある場合があります。お腹の調子が悪いなという時は、お薬を飲むのをやめてご相談くださいね。
2015/5/18
速効型インスリン分泌薬
この薬は、膵臓を刺激してインスリンを分泌させ、血液中のブドウ糖を脂肪や筋肉に取り込ませて血糖値を下げる効果があり、簡単にいうと膵臓からインスリンを出す作用のお薬です。

先週お話ししたスルホニル尿素薬 アマリールR、グルミクロンR、ダオニールR、オイグルコンR、グリメピリドR(SU)と同じ作用のお薬ですが、SU薬と違いこのお薬は「飲んだらすぐ効く」「短時間で効果がなくなる」という特徴があります。糖尿病の初期の患者さんは、食後の血糖値が高くなる事が多く、当院でもHbA1cはそんなに高くないですが、きっと食事をした後だけ血糖値が高くなっているんでしょうね。と説明させていただいた事があるかもしれません。

そんな患者さんに対して、飲んだらすぐ効き、作用時間の短い速効型インスリン分泌促進薬(グリニド薬) グルファストR、スターシスR、ファスティックR、シュアポストRを使う事で、ご飯を食べたことで上がってしまった食後血糖値だけを、部分的に下げられることができる点がこのお薬の良い所です。

注意点は、ご飯を規則正しい時間に食べられない患者さんや、体調によってご飯を食べる量がその都度変わる・・という方は、低血糖の可能性が高くなります。

このお薬は「いただきます」と同時に飲む薬≠ニ覚えていただき「飲んだら食べる」「飲み忘れたら飲まない」を守っていただきたいと思います。
2015/5/12
SU薬について
血糖を下げる飲み薬の中で最も古くからあるのが、このスルホニル尿素薬 アマリールR、グルミクロンR、ダオニールR、オイグルコンR、グリメピリドR(SU)というお薬です。 このお薬は、膵臓のβ細胞からインスリンを分泌させるお薬で、服用後すぐに効果を発揮します。食事を摂っても、摂らなくてもインスリンを出して血糖を下げる効果があります。食事を摂らずに服用すると低血糖を起こす可能性が高くなるため、お食事が3食リズム正しく摂りづらい患者さんや、腎臓の機能が低下傾向にありお薬が尿に排泄されにくい状態にある患者さんは薬の効果が強く出る事があり特に注意が必要です。

シックデイについて
シックデイと言って、風邪をひいて食事が摂れない時には予想外に血糖が上がってしまう事もあります。そんな時には、食事が摂れないけどお薬はどうしたらいいの?と心配になる事もありますよね。基本的には、SU薬の場合、いつもの半分食事を摂れたら半分の量のお薬を飲む。食べれない時は飲まないでください。
下痢や、嘔吐で水分が足りていないなどの要因が合わさり、予想以上に血糖が高くなる場合もあります。体調、血糖値の状態に応じて、薬の調整や、水分補給が必要な事もあるので、不安な場合はクリニックの受診をお勧めしますが、おうちで療養される時には、暖かくして安静にし、口当たりの良いものを口にしてください。水分もできるだけ摂るようにしてくださいね。

今日は、SU薬とシックデイのお話をしました。
次回からは、また違った種類のお薬をご紹介しますね。
2015/5/4
なぜお薬で治療するのか?
今日は、お薬ばかりで嫌だなぁと思われる患者さんに、お薬の悪いイメージだけでなく薬を飲むことの意味、必要性を知ってもらうためにお話したいと思います。

2型糖尿病患者さんの血糖値が上がる原因は、膵臓からのインスリン分泌が低下するとともに、インスリンが効きにくい状態になっている事が考えられます。インスリンが出にくい、効きにくいと、血糖値が上がります。血糖値が高い状態に対し、膵臓は頑張ってインスリンをさらにたくさん出そうとします。その悪循環により、膵臓は疲れきってしまい、さらにインスリンが出せない状態に陥るという悪循環が続きます。

そこで、食事や運動で頑張っている患者さんの膵臓を少しでも休めてあげて、膵臓の機能を温存させてあげるためにもお薬の力をかりるという事が必要となるので場合があります。

もちろんお薬が始まったら一生飲み続けなければならないわけでなく、その時の身体の状態、血糖値に合わせてその都度必要性を判断し、患者さんと相談しながら調整をしていきます。

何か不安な事があればどんなことでもご相談くださいね。
次からは、お薬の種類について少しずつお話ししていきますね。
2015/4/27
今日は、食事の摂り方についてのお話です。
「朝ごはんはしっかり食べましょう!」というお話は聞いたことがあるかと思いますが、どうして朝ごはんを抜くと体によくないのかご存知でしょうか?
いくつかの原因がありますが、朝食を食べずに時間がたち空腹時間が長くなった人間の身体は飢餓状態となり、昼食時にインスリンを過剰に分泌してしまいます。
また、長時間何も食べないでいるとお腹が空いてドカ食いもしたくなりますよね・・

空腹のときに1度に多くの食事をする
            ↓
血糖が急に上がる
            ↓
インスリンがたくさん分泌されて脂肪をため込む


これにより血糖値の上昇、脂肪の蓄積という悪循環が生まれやすい体になってしまうため、朝ごはんを抜かずに「3食できるだけ決まった時間に、バランスの良い食事を」と言われるのですね。
忙しい方も、何か少しでもいいので口に入れてからお出かけするようにしてみてくださいね。
2015/4/20
雨の日が続きますね。ですが梅雨まではもう少しあります!寒い日が続いていますが、梅雨がくるまではポカポカ陽気で春の運動日和の日がくることを期待しております。

今日はその時に向けて運動療法のワンポイントアドバイスをお伝えしたいと思います。
これから暖かくなり汗をかく季節となります。
運動に出られる際にはこまめな水分摂取もしっかりと行ってくださいね。

ウォーキングを行う時のポイント
1.下半身から関節をほぐす
2.ストレッチを行う
3.ゆっくり歩き始める
4.徐々にスピードアップしてみましょう

(1)顎を引き、視線は10m先を見る
(2)肩の力を抜き背筋を伸ばす
(3)肘を伸ばしたまま自然に振る
(4)呼吸は自然にゆっくりと
(5)歩幅は普段の歩行と同じ程度で

ウォーキングの後のポイント
1.急に止まらない
2.歩くスピードを徐々に落として
3.止まったら呼吸を整える
4.ストレッチを行いましょう
2015/4/13
今日は合併症の1つ、糖尿病性神経障害についてのお話をします。長年、血糖値が高い状態が続くことによって起きる症状の中で、最も症状の訴えが多いのが足の痺れや違和感です。

みなさんは、何もしていないのに足がピリピリする、足が気になって寝れない・・という経験はありませんか?ジンジン、ピリピリ、チクチクを感じることがあれば、もしかすると糖尿病性神経障害の症状かもしれません。

なぜ起こるのか?
簡単に説明すると血糖値が高い事で、神経を傷つけてしまう事が痛みや違和感の原因となると考えられています。

治療しないとどうなるの?
放っておくことで神経障害が進行すると、足の筋力が低下したり、筋肉が萎縮することも考えられます。また、足の感覚がなくなってくると、傷に気づけなくなることもあります。痛みが無いからと傷の治療をしないで放っておくと、そこから足が腐ってしまうことのきっかけとなり、それが糖尿病患者さんが足を切断することになる原因の1つとなるのです。

ではどうすればいいの?
まずは、どんな小さなことでも大丈夫ですので、お気軽にご相談ください。こんなことで相談していいの?と思わないでくださいね。 患者さんご本人から言っていただけないと気づけないこともありますので、是非お話を聞かせて下さいね。
2015/4/6
お花見シーズン真っ盛りの今、お酒を楽しむ方も多いと思います。
皆さんは、お酒を飲むと血糖は上がると思いますか?下がると思いますか?
答えは、人それぞれ個人差がありどちらかという事は断言できないのですが
是非、その仕組みを知って自分はお酒を飲むとどうなるのか?を振り返ってみていただきたいと思います。

なぜ、飲酒により低血糖になるかというと、お酒を飲むと肝臓では、食事からの糖の取り込みや血液内への糖の放出という働きよりも、アルコールの解毒を優先してしまうため、なかなか栄養をエネルギーとして利用することまで手が回りません。そのため、血糖値を上げることができず、特にインスリン注射や血糖降下薬を飲んでいる方は低血糖の可能性が高くなります。

そのため高血糖になるのは、アルコールの分解が終わった、数時間後になる事が多いとされています。アルコール分解にかかる時間も、肝臓の機能もインスリンの分泌する力もそれぞれなので、低血糖、高血糖の起きる程度は人それぞれという結果になります。

つまり、お酒を飲むときには低血糖に注意が必要ですし、飲酒量、おつまみの内容、量によっては数時間後から翌日の高血糖の可能性があります。お酒を飲んだら自分はどうなるか?知っておくとともに、お酒やおつまみはほどほどに、楽しい宴にしてくださいね!
2015/3/30
3月最後の回となりました。
今回も前回に引き続き食事についてお話させていただきます。
みなさん、お食事は自炊ですか?外食が多いですか?

今までの食事習慣を見直すことは難しいかもしれません。
出来る事からで構いませんので食生活が乱れてしまっている人は、自分の身体を労わる意味で食事習慣を見直し新年度を迎えてくれればと思います。

食事習慣の改善ポイントとして
1.腹8分目とする
(これぐらいで良いかなと思うぐらいで食事をやめてみましょう)

2.食品の種類は出来るだけ多くしましょう
(外食の場合でも少しずつ色々な物を食べてください)

3.脂肪は控えめにしましょう
(外食で油ものの重ね頼みは控えましょう   例:天ぷらとから揚げなど)

4.食物繊維を多く含む食品をとりましょう
(野菜を摂ることで食後の血糖値の上昇を穏やかにします。
 野菜を食べてからご飯を食べる食べ順をしてみてください)

5.1日3食規則正しく
(朝ご飯食べる習慣のない人は、普段の栄養でとりにくい乳製品や果物をとると良いかもしれません。朝に手軽に摂れるバナナやヨーグルトドリンクなど)

6.ゆっくりよくかんで食べる
(早食いの方は外食時は、周りの人と食べるスピードや飲むスピードを合わせてみてはいかがでしょうか?)

みなさん、いかがですか?出来そうなことはありますか?
一気に全てを行い長続きしないよりは、出来る範囲で長続きしていただくことが食事習慣の改善には大切です。良い新年度が迎えられるようになる手助けとなれば幸いです。
2015/3/23
みなさんこんにちは。今回は食事についてお話したいと思います。
みなさんは「夜遅い食事は良くないからやめてください。」と先生や看護師に言われたことはないですか? 当クリニックでも仕事上どうしても夜御飯の時間が遅くなってしまう方がいらっしゃいます。

夜遅い食事は太りやすい理由として

1.夜遅く食事を摂ってもすぐに寝てしまうため、体が吸収したエネルギーをあまり使わないため体脂肪として蓄積されてしまうこと

2.脂肪を蓄積させる遺伝子の働きが最も減るのが午後2時〜4時頃、逆に量が増加するのが夜の10時〜深夜2時ごろだから

と言われています。

摂取したエネルギーが消費されないことと、体脂肪蓄積の原因となってしまうため血糖コントロールに悪影響になるためです。 もしどうしても仕事で夜遅くの食事を摂る環境の方は主食を早めに摂取し、帰宅後に副菜を摂るように工夫してみてください。

また、夜遅い時間の副菜は揚げ物を避けた方が良いかと思います。 当クリニックの患者様でも夜の食事時間を見直して血糖コントロールが良くなった方がいらっしゃいます。
よろしかったら参考にしてみてください。
2015/3/16
今回からはシリーズで食事について話したいと思います。
食事は1日3回食べましょうという話を聞いたことがあるかと思いますが、何故だかわかりますか?
1日同じカロリーを摂取したとして朝、昼食べず夜のみ摂取した場合と、3食に分けた場合は血糖値の上昇が違います。

当クリニックでも、血糖測定をしている患者さんで何でこんなに血糖値が違うの?と本人と振り返ってみたところ1日1食を食べた時と1日3食に分けた時の血糖値に大きな差があることがわかったことがありました。
みなさんは普段の食事はどうですか?確認してみください。
2015/3/9
こんにちは、今回は歯についてお話させていただきたいと思います。
今回、何故歯について話すかと言うと、糖尿病と歯周病には大きな関係があるからです。
歯医者にかかって治療をされたことがある方は多くいらっしゃると思います。

血糖値が高いと、菌をやっつける作用の白血球の機能が低下してしまいます。
血流が悪くなることも原因です。

ん?じゃ、どうすれば良いのかというと、口の中を清潔に保つことが大切です。
ですから、物を食べたら早目に歯を磨くなどして口の中を清潔にするように心がけてください。
2015/3/2
みなさま、早いものでもう3月ですね。
お正月が終わりもう3ヶ月目。。年明けのHbA1Cはいかがでしたでしょうか??
HbA1Cは、過去1ヶ月から2ヶ月の食生活をあらわします。
当院にも「お正月食べ過ぎた。」と反省する方が多くいらっしゃいました。

みなさんはいかがでしたか?
段々、温かくなり運動がしやすい時期になってきたかと思います。
みなさんも運動や食事に注意をし、お正月分を取り戻しましょう。
2015/2/23
今回は血糖コントロール目標についてお話しさせていただきます。糖尿病治療の目標は、血糖、体重、血清脂質を良好に保ち、糖尿病細小血管の進展を阻止して健康な人と変わらない寿命の確保です。

そのためには、HbA1Cを7未満にすることが大切です。対応する血糖値としては空腹時130mg/dl未満、食後2時間180mg/dl未満がおおよその目安です。

みなさん、普段血糖値はどうですか?診察時などの血糖値を気にかけるようにしてみてください。患者様の中には血糖値が毎回違う事に戸惑う患者様も多くいらっしゃいます。血糖値は食事内容によって変動してしまいます。自分が何をどのぐらい食べ何時間後の血糖値でいくつ下がるのかを把握し血糖コントロールにつなげていってください。
2015/2/16
今回は糖尿病の検査値のHbA1Cについてお話させていただきます。
今までの検査値はHbA1CはJDSで表記されていたものもありますが、2013年4月1日からNGSPの国際基準に移行されています。会社の健康診断も以前はJDSで表記されていたものがNGSPで表記されているかと思います。JDS値に0.4%足した値がNGSP値になります。
健康診断を毎年受けられている方は注意してみてください。
2015/2/9
今回は当クリニックでインスリン注射をされている患者様のお話をさせていただきます。
その方は注射を打つ際に毎回打つ部位を変えていると申告されたのですが、実際に注射部位を見させていただくと、左右交互に注射はされているものの打つ部位はあまり変わらずに注射されていたため、インスリオン注射部位が硬くなってしまっていました。

硬い部位に注射するとインスリン注射量が全部入りきらない問題があります。インスリン注射をされている方は注射を行っている場所が硬くなっていないか確認してから打つようにしてください。
2015/2/2
早いもので1月も終わりましたね。
当クリニックの患者様からも、「お正月太りしちゃったよ。」といった声が聞かれました。

そもそも、お正月の食事は普段の食事と何が違うのでしょうか?
お正月の食事に代表されるおせちですが、保存が効くように塩分や砂糖が多い食品であること、そしておせち料理の材料に炭水化物が多いためです。

お餅とご飯のカロリーを比較すると、切り餅1.5個(70g)と茶わんに軽く1杯(100g)のご飯は同じ160キロカロリーです。

お雑煮時は野菜たっぷりにして餅の量を減らすなどの工夫が必要です。正月食べ過ぎてしまったなと思う方は来年の参考にしてみてはいかがでしょうか?
2015/1/26
寒い日々が続いていますが体調は崩されていないですか?
今回は、糖尿病の合併症1つの糖尿病神経障害についてお話しさせていただきます。

当クリニックでは糖尿病の合併症の検査としてタッチテスト、振動覚検査、アキレス腱反射を行い患者さんと一緒に足の観察を行っています。検査する前は大丈夫だよという患者さんでも実際に足の検査をさせていただくと、外見や検査で問題のない方は少なかったです。

胼胝(たこ)ぐらい、靴擦れぐらいと思われるかもしれませんが、それが原因で感染を起こすことも少なくありません。以前、自分の足のサイズよりも大きい靴を履くことのある患者さんがいらっしゃいました。大きい靴を履くことで、靴の中で足が動いてしまい胼胝(たこ)が形成されていました。

普段履く靴は自分に合ったサイズのものを履き、普段から足の観察をしてみてください。手と違い足は目の届かないところです。 自分の身体を支えてくれる足を大切にしていってください。
2015/1/19
今回は、クリニック患者様との関わりからお話しさせていただきます。
低血糖症状については以前にもお話しさせていただきました。
血糖測定を行い血糖値が50mg/dlの患者様のお話を伺ったところ、ご本人は低血糖症状がないから大丈夫かと思いブドウ糖などは内服せずに過ごされたそうです。
低血糖症状が出ないから大丈夫というのではなく血糖値が低い場合は糖をとり血糖値をあげる必要性をお話ししたところ、「今まで大丈夫だと思ってたけど低血糖を放っておくと意識がなくなる場合もあるんですね。」と改めて理解されました。
症状がないから大丈夫と思わず血糖値が低い時は糖分をとるという対応をお願いします。
2015/1/13
みなさん、お正月はいかがでしたか?当クリニックでは、糖尿病患者さんの採血時には体重測定も行っていただいています。お正月太りになってしまったかたは、私達看護師が聞く前に「正月で食べ過ぎてしまったよ。」とおっしゃられます。

糖尿病は診断されたらお付き合いが長い病気です。私達は、そのような患者さんに、「理由が解ってよかったです、きちんと振り返りが出来ています。」とお話しさせていただいています。

体重が増えた、減ったならどうしてか?
血糖値がいつもより高い、低いなら何を何時にどのぐらい食べたか?
HbA1Cが高くなった、低くなったら過去1〜2ヶ月の生活はどうだったか?

振り返る癖をつけて理由が解れば対処方法も見つかります。
みなさん、今年は自分を振り返るをテーマにしてみてください。
2015/1/5
みなさま、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

さて、本年の初めはよくみる食品表示についてお話しさせていただきたいと思います。シュガーレスや無糖の表示をみると安心して飲んでしまう傾向はありませんか?実は、無糖の表示は糖類なら含有量が100g当たり0.5g未満、飲料の場合100ccあたり0.5g未満を指します。
つまり、少量ではありますが糖分が含まれている可能性があります。
言葉のイメージに惑わされず、成分表示をきちんと確認し判断することが大切です。
2014/12/22
今年最後のお話しは、糖尿病患者さんを支えるとある看護師の話をさせていただきたいと思います。糖尿病は自覚症状が乏しい疾患であるため、糖尿病と指摘されても治療をしなかったり、中断されてしまう方が多い疾患です。

糖尿病の嫌なところは、自己管理をきちんと行わないと合併症が出現してしまうことです。
糖尿病神経障害、糖尿病網膜症、糖尿病腎症などの細小血管障害や、大血管障害で起こる狭心症や心筋梗塞、脳梗塞は糖尿病でない人に比べて2〜4倍の発症率と言われています。

その看護師は、脳梗塞や心筋梗塞を発症した患者さんのうち、もともと糖尿病患者である方が多いことに気づき、糖尿病の治療をする重要性に気づかされたと語ってくれました。

自覚症状がないから大丈夫ではなく、合併症を起こさせないという視点で取り組んでいただけたらと思います。

今年1年お付き合いいただきありがとうございました。
また、来年もよろしくお願いいたします。