看護師による糖尿病療養指導の現場から

2017/11/6
HbA1cの値が違うんですけど

午前中にJ病院で採血をした患者様から言われました。

「J病院ではHbA1c 8.5% で注意されたのに、こちらでは7.9%でしょ?
 こんなにちがうの?」
「いつもはこんなに違っていないと思うんだけど」
「なぜ?」
医療機関による違いがあることは知られていますが、どのくらい違うのでしょうか。

HbA1cの値は絶対ではありません

医療機関による誤差は残念ながらあります。
そこには検査方法や測定機器、試薬の違いなど様々な要因が関係しています。

医学検査 Vol.63 NO.6 2014の中の、技術論文「ヘモグロビンA1c値の測定方法間差の現状」には、”新鮮血液試料で最大1.0%のHbA1c値の施設間差が生じている。”、とあり、測定した医療機関によってHbA1cの値に大きな差が出てしまうようです。

同じ測定法で同じ機器を使用した時の変動係数は2〜3%程度ですが、検査方法や計測機器が異なればこの変動は大きくなります。

HbA1cの差が0.2〜0.3%なら、空腹時や食後で変わってくる「日差変動」内でもあるため、日常範囲内の誤差といってもいいようです。

SMBG(血糖自己測定)をやっている方は、ご自身の血糖値を基準にしてください。
HbA1cはまだまだ標準化の必要な指標ですので、その差に一喜一憂せずに、食事などの血糖値コントロールを大切にしましょう。数値を気にするあまり、ストレスを抱えては本末転倒です。
また、HbA1cの推移をみるのであれば、なるべく同じ医療機関で計測してもらうようにしましょう。