看護師による糖尿病療養指導の現場から

2017/3/6
糖尿病網膜症

当院では、年に1回、眼底検査をするように心がけています。
糖尿病の3大合併症の1つである網膜症を見るためです。

糖尿病の約40%の確率で合併し、糖尿病発症後、数年〜10年で糖尿病網膜症を発症します。毎年、3000人以上が失明しています。
しかし、初期は、ほとんど症状がないため、症状が出るころには、かなり進んでいることが多いです。クリニックにも、視力低下や、ゆがんで見える、などで受診される方がいらっしゃいます。
高血糖を下げると同時に、まずは、眼科受診が大事だと考えています。 当院の近くには、糖尿病網膜症を見てくださる眼科があるので、患者様にそのまま行っていただくことがよくあります。

網膜症と糖尿病の関係

眼の奥の方には、網膜という組織があり、ここは、カメラのフィルムに当たる部分です。光の明暗、色を感知する役割があります。網膜には、細かい血管が張り巡らされていて、十分に酸素や栄養が供給できるようになっています、しかし、高血糖により、血管がダメージを受けると、出血したり、詰まったりして、網膜は、酸素、栄養不足を起こし、視力障害が出てきます。

糖尿病は、血管の病気ともいわれます。 体の中の細かい血管がある眼や腎臓の足の血管などがダメージを受けやすくなります。
当院では、初診時も、血糖が高く、眼科受診をしていない方は、眼底検査をするようにしています。また、糖尿病で通院されている方は、年に1度、皆さんにお声をかけて、撮影しています。
もし、一度も検査を受けていない方は、お申し出ください。10〜15分ほどで終わります。初期の網膜症は、症状が出にくいですが、放置せず、血糖コントロールをし、失明を防ぎましょう。

糖尿病連携手帳

先にお話ししたことですが、眼科受診をしてもらった患者様は、定期的に治療が継続されます。一人の患者様に対し、糖尿病専門医、眼科医が連携してフォローができることがとっても重要な事だとつくづく思う今日この頃です。その時に役に立つのが、糖尿病連携手帳です。この手帳を持つことで医療者だけでなく、ご本人が自分の糖尿病、合併症と向き合っていける良いツールの1つになると思います。