看護師による糖尿病療養指導の現場から

2016/6/13
サルコペニアとフレイル

前回、参加した指導士の勉強会では、「高齢者と糖尿病」がテーマでした。

今回は、今、問題になっているサルコペニアとフレイルです。すでにお聞きになってご存じの方もいらっしゃるかと思います。

サルコペニアとは?

サルコペニアは、「ギリシャ語でサルコ(加齢による筋肉量)+ ペニア(減少)」造語となっています。国際的に統一された定義は、まだないようですが、ヨーロッパで使われているものとしては、筋肉量の減少、筋力の低下または、身体機能の低下を意味します。特に、高齢者の2型糖尿病では、筋力低下と筋肉量の減少が進みやすい、ということでした。

フレイルとは?

フレイルは、「高齢者の身体機能や、認知機能が低下して、虚弱となった状態」です。 動作が遅くなる、転倒しやすくなるなどの身体的な問題だけでなく、認知機能の障害やうつ病などの精神や心理的な問題、独り住まいや経済的な困窮などの社会的な問題も含まれます。

例を挙げると、筋力が落ちて、転倒しやすくなる→骨折する→寝たきりになる→認知が進む・・・となることも考えられ、悪循環になってしまいます。講義のなかで、「HbA1cが8%以上だと入院加療が必要となる転倒リスクが上昇する」と聞きました。

高齢者糖尿病の今後の課題としては、個々の高齢者の評価をするということがあげられます。サルコペニアの評価として、握力などで筋力の評価、歩行速度などで身体能力の評価をしていき、認知機能のスクリーニング検査として、DASC-21という認知症のアセスメントシートで評価し、個々の状態に応じた治療が必要となってくるというお話を聞き、大変に勉強になりました。