看護師による糖尿病療養指導の現場から

2016/6/6
高齢者糖尿病

毎年、この時期に行われる東京CDE(糖尿病療養指導士)フォーラムに行ってきました。
今年のテーマは、「高齢者糖尿病とQOL」でした。

先月、日本老年医学会と日本糖尿病学会は高齢者糖尿病の新しい血糖コントロール目標を公表しました。 75歳以上の後期高齢者と機能低下がある一部の前期高齢者には、特に注意が必要でその重症度に合わせて、目標値を0.5%ずつ緩和するという提言です。

重症低血糖が危惧されるSU薬や、インスリン製剤を使用している高齢者では、HbA1cの下限を設けたことがポイントになっています。患者様の認知機能や基本的な日常生活動作の程度によって、カテゴリーに分けられ、目標値が定められます。
Patient Centered Approachで、患者様一人一人の状態に応じた個別治療が重要ということでした。

日本は、先進国の中でも高齢化が進んでいて、高齢者糖尿病の対策をとっていくことは世界的にも意義のあることだという事です。

では、歳をとると、どうして糖尿病が増えるのでしょうか?

加齢により、インスリンの出が悪くなります。
特に食後の追加分泌が低下し、食後血糖値が上昇しやすくなります。
空腹時血糖値は必ずしも高いという事はないようです。

また、筋肉量が減り、内臓脂肪の割合が増加することにより、インスリン抵抗性が増し(反応性が低下し、効きが悪くなる)ます。さらに、社会活動性や体力の低下、合併症などにより、身体活動量が低下すると消費エネルギーは低下します。このようにして、高齢者の糖尿病が増えてきます。